天然石・パワーストーンの意味辞典

パールは世界中で、古くから愛されてきた宝石です。鉱脈から掘り出される石とは違い、貝の内部で生成されるという特徴を持っています。自然発生するパールはごくわずかで、現在流通しているパールは養殖されたものが多く出回っています。

6月の誕生石であるパールの石言葉は「健康」「富」「長寿」です。母なる貝に守られて成長するパールは、侵入者から持ち主を守護するパワーがとても強いと言われています。ひっきりなしに訪れるトラブルや災厄から守り、邪気をはねのけてくれるお守りとして昔から使用されてきました。

パールは、蓄積するストレスや、体にたまった疲れを癒す良い睡眠をもたらし、心身ともに健康な状態へと導いてくれる効果が期待できます。母貝が体内で大切に慈しんで育てるパールには、女性の持つパワーや、母性を高めるシンボルとして愛されてきた歴史があります。恋愛や妊娠・出産など、女性の魅力を高めるとも言われています。

パールの種類としては、アコヤ真珠・黒真珠・白蝶真珠・コンク真珠・マベ真珠・淡水真珠などがあります。世界中で天然ものや養殖もののパールが生産されており、さまざまな風合いや形を楽しむことが可能です。日本では冠婚葬祭で身に着けることが多いパールですが、普段使いのできるデザインもたくさんあります。アクセサリーやお守りとして、ネックレスやイヤリングなど楽しみながら身に付けると良いでしょう。

パールは紀元前3200年ごろには、すでに人々に利用されていました。宝飾品として身の回りを飾ったのはもちろん、粉にして薬として飲用したり、化粧品として使ったりしていました。エジプトで美を誇ったクレオパトラが、パールを酢に溶かして使っていたという伝承も残っています。

日本でも古事記や日本書紀にパール(真珠)に関する記述があり、歌にもたくさん詠まれました。また中国では漢方薬の材料として使用され、古くから飲用されてきた歴史があります。パールに含まれるコンキリオンという成分には保湿作用や抗酸化作用があり、それらが美と健康を保つために効果的なことが判明しているとされています。医学や科学が発達していなかった時代に、そういったパールの効能が知られ生活に役立てられていたのは、大変興味深いことだと言えるでしょう。

○苦痛や痛みを和らげ、プレッシャーから守る
○安産のお守り
○美と健康のお守り
○精神の安定
○家族の絆を深める
○人生を楽しむ助け
○夫婦の絆を強める

白・ピンク・黄色・グレーなど
柔らかく傷つきやすい性質があります。

水や酸・直射日光に弱いため、取り扱いには気を付けましょう。

日本・中国・オーストラリア・フィリピン・インドネシアなど

パールは鉱物ではなく、生体鉱物に分類されます。コーラルなどと同じく生物をその起源とする宝石で、貝の内部に入った微細な異物を核としてカルシウムの層とタンパク質の層が交互に積み重なり、パールが形成されます。このふたつの層の干渉効果によって、パール特有の上品な光沢が生み出されます。

英名

Pearl

和名

真珠

組成

CaCO3+有機成分

色

白・ピンクなど

結晶系

斜方晶系

硬度

2.4-4.5

比重

2.6-2.85

なし

なし