北投石
「万病に効く薬石」として重宝された石
北投石 パワーストーン意味・効果
玉川温泉は元々、鹿が傷を癒やすために入っていた温泉で、それを見つけたマタギも湯治に利用してきました。北投温泉も、台湾有数の湯治場として知られています。
2つの温泉から産出される北投石は、古くから「万病に効く薬石」と言われてきました。
北投石はラジウムを含有し、放射線を発しています。
放射線と聞くと、健康に害を及ぼす恐ろしいイメージを持たれるかもしれません。確かに、放射線を大量に浴びることは有害ですが、その一方で、微量の放射線を浴びることは体にとって良い影響をもたらすそうです。こうした低線量の放射線による効果のことを「ホルミシス効果」と呼び、現在までに多くの研究や臨床実験がなされています。
北投石 石物語・伝説・言いつたえ
北投石の歴史は、1898年(明治31年)に、理学士である櫻井廣三郎が、秋田の鹿の湯、渋黒温泉(現玉川温泉)にて不明な鉱石を発見したことから始まります。
その当時は、鉛の硫酸塩ということしかわかっていなかったのですが、その後1905年(明治38年)に、地質学者である岡本要八郎が、台湾の北投温泉の河床にて比重の大きな沈殿物を発見。
この鉱物が鉛を含有する硫酸鉛鉱であること、さらに火山性の温泉が放射能を持ち、ラジウム原子が崩壊することにより鉛原子が生成されることが分かりました。
その後の調査、研究を経て、1911年(明治44年)には、同じく地質学者である神保小虎によって、台湾で発見された鉱物と、秋田県で発見されていた鉱物とが同様のものであることが確認されました。
1913年(大正2年)には、この鉱物が発見地より北投石(西洋名Hokutolite)と名付けられました。
なお、玉川温泉の北投石は1922年(大正11年)に、天然記念物に指定されました。その後、1952年(昭和27年)には、特別天然記念物として指定されています。
北投温泉の北投石は1933年(昭和8年)に、天然記念物に指定されました。2000年(平成12年)には、自然文化景観に指定されています。
北投石のヒーリング効果
○自然治癒力を高める
○免疫力を高める
○心身を癒す
北投石の浄化・お手入れ
北投石はどの浄化方法でも基本的には問題がありません。
クラスター | セージ | 太陽光 | 月光 | 浴水 |
---|---|---|---|---|
◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
北投石の主要原産地
台湾、日本
鉱物学
北投石とは、温泉の源泉の沈殿物により生成された鉱物で、世界中でも、台湾台北市にある北投温泉と、日本秋田県にある玉川温泉のみから産出されます。
鉱物学的に見ると北投石は、重晶石と硫酸鉛鉱が明確な境界を持たずに混在しているもののため、独立した種としては扱われません。
正式には重晶石(バライト)の、類質同像の関係にある含鉛重晶石となりますが、この北投石という名前は、重晶石の亜種名として現在でも使用されています。
また純度が高い北投石は、褐色と白色の結晶層が交互に堆積し、縞模様を形成します。層の色の違いは、鉛や鉄を多く含む部分と、ラジウム含有量が多い部分とに分かれているからで、その成長速度は、1年でおよそ0.1~0.2mmと、極僅かなものです。
鉱物学データ
- 英名
- Hokutolite または Anglesobarite
- 和名
- 含鉛重晶石
- 組成
- (Ba,Pb)SO4
- 色
- 純度が高くなると白と褐色が縞模様を形成する
- 結晶系
- 斜方晶系
- 硬度
- 3.0~3.5
- 比重
- 4.69~4.83
フォールスネーム
フォールスネームなし
そっくりさん
そっくりさんなし